プロジェクトマネジメントのヘソ(1)
2010/07/26 IT関連資格試験, コラム by 管理者
このコラムでは、“プロジェクトマネジメントのヘソはリスクマネジメントにあり”という考えのもとに情報処理試験技術者試験のプロジェクトマネージャ試験を受験する心構えやプロジェクトマネージャとしてキャリアを積み重ねることに関して私見を述べたいと思います。
情報処理技術者のプロジェクトマネージャ試験やPMI認定PMP*1試験を受ける時に考えなくてはいけないのは、そこがゴールではないということです。大切なのは現実のプロジェクトの問題に対処できるスキルを身につけることが重要なのです。受験することによって、基本的な知識を体系的に学ぶことができます。体系的な知識を身につけていることで、より豊かな知識体系を自らの中に築くことができます。
昨今のプロジェクトは、複雑化する社会に呼応するがごとく、非常に難しい舵取りが求められています。従来のプロジェクトでは、品質、コスト、納期を満足することが重要であり、マネジメントの主眼もそこに置かれていました。近年、ユーザ(顧客、発注元)に価値を提供することがプロジェクトの評価(プロジェクトマネージャの評価と言い換えても同じです)につながるようになっています。
プロジェクトマネージャの役割は、情報処理試験の試験要綱に記述されている業務と役割で記述されている以上に大きく深い役割を担っています。ユーザから要求を如何に引き出すのか、その要求はユーザにとって価値のあるものか、ユーザの価値とはどういったことなのか。それらのことを念頭に置き試験勉強を進めることで、試験勉強で得られた知識が実務にも応用できるようになります。即ち、試験に合格することだけを目的に勉強するのではなく、実務における本来のプロジェクトマネージャの役割を考慮にいれて試験に臨むことが重要だと思います。そうすることにより得られた知識は、実務において、きっと役に立つものになると思います。
さてプロジェクトには、さまざまな不確実性が存在します。ユーザに対する価値を提供する過程においても、不確実性をマネジメントすることが重要となります。一般的に不確実性をリスクと呼びます。リスクには、プラスの面とマイナスの面があります。プラスの面を好機と呼び、マイナスの面を脅威と呼びます。好機を捉えることでユーザに提供できる価値も増加します。どのように好機を捉え、ユーザに価値を提供するか。その鍵がリスクマネジメントにあります。プロジェクトマネジメントのヘソといっても良いかも知れません。そこで、次回はリスクマネジメントを手の内に入れることが有能なプロジェクトマネージャになるための条件であるということを述べたいと思います。
*1:2010年5月時点で、PMI会員は317、989人、PMPは385、159となっています。日本の状況な、PMI日本 支部会員は、2、630人、PMPは28、674人となっています。PMPは、国際資格です。グローバルなプロジェクトが増えている中、ますます重要に なってくると思います。
| 執筆者:河合一夫(ワクコンサルティング株式会社 ディレクターコンサルタント)
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