2.日本の教育で最も遅れた分野

ところが私たちの日本では、この自分の言葉で表現し説 明でき る力をつける機会が、学校教育の場でほとんど与えられてきませんでした。皆さんもそうであったように、小学校からの日本の 教育は、 先生が説明し知識として与えそれをテストすることの繰り返しです。学校教育=知識の吸収の場であり、考える訓練は記号を選ばせることで行うことが多い、そ してこれは小中大学受験の予備校においても同様です。
なぜそうなのでしょう? なぜ自分の考えや気持ちを自分の言葉で表現し説 明するこ とが軽視されてきたのでしょう?
そもそも私たちの日本では、大昔からずっと、“表現”や“説明”はよけいなこととし てむしろ疎んじられ て きた歴史があります。最高の気持ちの伝え方は言わなくても分かり合える、つまり“以心伝心”です。空気をよむとい うあれで す。これ を可能にしてきたのは、日本の農村定住型のムラ社会です。毎日会う人々がほとんどみんな顔見知りならば、もうコトバなどよけいなものです。しかも日本は島 国だったので、外からコトバや肌の色のちがうやっかいなお客さんはまず来ない。安心して“ウチ”の世界での以心伝心で事足りたのです。
こ の点、欧米の考え方とやり方は驚くほどまったく違います。




